筆記試験

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採用プロセスの一部である筆記試験について書いてみた。筆記試験への招待は通常応募書類でスクリーニングを通過した人対象に出され、結果が良ければ最終選考者リスト(ショートリスト)や面接に残ることになる。また面接と同時に筆記試験を実地し両方の結果を最終選考の判断に使う機関もある。とにかく書類選考を突破したわけだから、一歩採用に近くなったといえよう。

筆記試験の問題、採点をするのはたいてい採用マネージャーである。この他に面接パネルのメンバーにもテストの評価をさせ比べるという場合もあるが、専門性の高いものなので、主導権は募集ポストの上司が握っている。国連の場合だと専門知識に関するテーマを2問程度電子メールを通じて出題しエッセイ形式の答えを書かせるケースが多いようである。普通は2時間程度を要する。

採点で基準となるポイントは、国連の場合、考え、表現の仕方の明確さ、論理的かつ順序だててアイデアを簡潔に表明できる能力、必要な情報を最大限使いつつ意見主張をはっきり述べれる能力、ワードを使いこなせる能力(これによりスペルのミスや文法のミスをある程度防ぐ)。論理的、分析的思考、そして英作文の技量となっている。ただし採用マネージャー側でもこれに忠実に従うわけではないし、どのポインとに重きをおくかはマネージャー次第である。

筆記試験採点基準において専門知識の比重の高さは当然だが内容と表現形式両方の要素のバランスがとれている必要がある。表現としては言いたいことが文法ミスやタイプミスなしの理解しやすいスタイルで、簡潔かつ明確に表されており、論点の構造と発展に筋が通っていること。内容の面では、まず質問に答えているか、そして専門知識の高さと自分の考えを持っているかなど、がチェックポイントとなる。

筆記試験の通知が来てから急に準備ができるものではないが、課題になりそうなトピックは空席広告からヒントを得られるので少なくても参考書類、サイト等の整理をやっておき、短い試験時間中に情報サーチ等に時間を取られないようにしておくべきであろう。また起承転結の節目で使う常套句をいくつか用意し、前もって論理の構造を作っておくという手もある。ただしこれはやり慣れてないとかえって焦りのもととなるかもしれない。いろいろな準備対策の経験をJSAGのフォーラムで交換してみるのも面白いだろう。

投稿者 小島晶子、WIPO人材コンサルタント

"キャリア国際機関" www.careerkokusai.com

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