2025年9月28日 「JCG日本祭り交流会」開催報告
2025年9月28日(日曜日)、ジュネーブ日本倶楽部(JCG)がカルージュ市の協力を得て毎年、同市のサルデーニュ広場で開催する「日本祭り」に星野俊也JSAG会長が参加し、お祭りのために来場したJSAG会員や国際機関職員の皆さまと交流をする会が開催されました。
今回で12回目となった「日本祭り」は、例年に増して盛りだくさんのステージプログラムにグルメ広場、和のクラフト&アートに子ども広場、そして企業プロモーションで来場者を迎えており、暑いくらいの好天にも恵まれ、とても楽しく盛況な一日でした。そうしたなか、「交流会」といっても、肩肘を張ったものではなく、星野会長が14時30分から15時30分までをコアタイムに会場内の大テント前の一角に陣取り、来場された会員の皆さまと気軽に懇談するという時間でした。
当日は、JCGの日本祭り実行委員でもあるJSAGの川﨑弥智都幹事(ICRC)はステージでジュネーブお歌の会の「日本の歌」合唱コンサートの後は書道体験コーナーを切り盛りするなど大活躍。会長も会場においでになられた在ジュネーブ国際機関代表部の萩野明之公使(在ジュネーブ領事事務所長)や会員の皆さまと近況や情報の交換ができ、また、JSAGにまだご登録をいただいていてない国際機関職員の方々には当会のご紹介もさせていただくなど、よい機会となりました。
2025年9月25日 「ローマ国際機関日本人職員会との交流」報告
2025年9月25日(木曜日)、ミッションでローマを訪問した星野俊也JSAG会長は、滞在中にローマ国際機関日本人職員会の定例アペロが開催されることを金丸秀樹同会会長よりご案内いただき、終業後、国連食糧農業機関(FAO)近くのバールでワインを片手にご参加の皆さまと親しく懇談をさせていただきました。ローマらしくFAOなど食糧関係の国際機関のみならずICCROM(文化財の保存及び修復の研究のための国際センター)でご活躍のスタッフに加え、在イタリア日本国大使館が兼轄する在ローマ国際機関日本政府代表部の新藤光明公使参事官らも参加され、涼やかな夕べのひと時を過ごしました。
ローマの職員会ではほぼ毎月、定例でアペロを開催し、場所だけ決めておいて事前に出欠確認はすることなく、お店に到着した方から順次席をしていくという、きわめてざっくばらんなスタイル。去る7月のグローバル勉強会を傍聴し、私の議論をでお聞きくださっていた方々もいて、国連・国際機関を取り巻く政治・財政状況が厳しいなかとはいえ、だからこそ日本の存在感を高めることはできないか、日本人職員がいっそう活躍する機会をつくるにはどうしたらよいかといった私の関心事項も含め、楽しくも中身の濃いお話ができました。ご歓待くださった在ローマの同僚各位にこの場を借りて改めて御礼を申し上げます。
2025年7月23日 「グローバル勉強会」開催報告
2025年7月23日(水曜日)、JSAGはニューヨークの国際機関日本人職員会と連携し、国連職員である「あなたは国連を通じて世界を変えられるのか」をテーマにグローバル勉強会を開催しました。JSAGからは星野俊也会長(国連システム合同監査団)が問題提起をし、ニューヨークの羽田鯉生会長(国連人権高等弁務官事務所)がそれにコメントをし、さらに世界各地の日本人職員会の皆さまとの間で質疑応答や意見交換が進み、チャタムハウス・ルールの下、活発な議論が行われました。
私たちの多くの職場である国連は、今日、おそらく創設以来最も劇的かつ急激な機構と活動の見直し、特に予算の大幅カットによる人員整理を含む組織の再編を余儀なくされています。そうしたなか、グテーレス事務総長は本年3月に「UN80イニシアティブ」として組織の効率化とマンデートの整理とプログラムのリアラインメントの3つを柱とする改革に大きく乗り出しました。「コンフィデンシャル」とされつつリークされた資料(“UN80 structural changes and programmatic realignment”)では、国連システム内の組織の合併や再編に関してタスクフォースが検討していると思われる提案の一端が見出されました。勉強会の直前には国連総会で本イニシアティブに関するロシア提案の決議がコンセンサスで採択され、「変化する世界にペースを合わせ、国連を強化する事務総長の努力を歓迎」するとのことですが、加盟国にもいろいろな意見があります。また、コストの高いニューヨークやジュネーブから世界の他の地域への活動拠点の移転や分散なども急速に動き始めました。
国連改革は、国連総会では「国連システムの強化(Strengthening of the United Nations system)」という議題で議論されます。ですが、この波乱の時期、国連職員の職場であるそれぞれの機関で進められる改革が性急で目先の結果ばかりを追いかけ、みせかけの取組に終始するようでは、国連をむしろ「弱体化」させ、職員の働き甲斐やウェルビーイングにも無用な影響を及ぼしかねません。私たち国際公務員は、国連機関が実施する活動や政策のプロとして、適切な改革を通じ、国連のそれぞれの機関が世界にとって不可欠なマンデートをしっかりと果たし、よりよい未来にバトンを渡せるか、しっかりと見極める必要があります。近年は日本の人々の間では国連への失望感は大きく、それ以前に全般的に内向きで、国際協力に後ろ向きとなっている国内事情もありますので、どうやって国連への適切な理解を深めるかも課題となっています。
勉強会への事前登録は世界各地から優に100名を超え、当日はさまざまなタイムゾーンの会員が80名以上参加するセッションとなりましたが、それはそれだけ各地で会員の皆さまが事態を深刻に受け止めていることの現れでもありますので、今後も情報交換や分析、提案などを続けていけたらと願っています。
2025年6月26日「JSAGネットワーキング会(旧ハッピーアワー)」開催報告
2025年6月26日(木曜日)、アフターアワーでも暖かい日差しの中、レマン湖のほとりにあるUN PORT&BEACH CLUBにおいてジュネーブに留学している学生3名を含む18名が参加する、初夏のネットワーキング会が開催されました。
参加した方々の所属先はUNHCR、WHO、UNITAR、UNDRR、WMO、ITC、GAVI、UNAIDS、WIPO、JIU、ICRCと前回同様バラエティに富み、昨今の国際機関を取り巻く財政状況、国際機関の在り方、それぞれのお仕事の話、キャリアの話に花を咲かせました。
JSAGネットワーキング会は新しい仲間たちとも出会えるとても楽しく気さくな会ですので、ぜひ皆様も次回の会にご参加ください(夏季休暇後を予定)。
2025年5月22日「新任国際機関日本人職員及びJPOに対するオリエンテーション」開催報告
2025年5月22日(木曜日)、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部(以下「代表部」)において、JSAGと代表部との共催により、「新任国際機関日本人職員及びJPOに対するオリエンテーション」が実施され、20名が対面参加されました。
本オリエンテーションは、当地の国際機関に新たに着任した日本人職員及びJPO(Junior Professional Officer)が円滑に勤務を開始できるよう、新たな試みとして実施されたものです。まず、代表部の萩野公使とJSAGの星野会長よりそれぞれの立場から開催の趣旨を踏まえた挨拶があり、続いて代表部にて国際機関日本人職員及びJPOの支援を担当する山田書記官により、代表部の業務内容や当地国際機関日本人職員の活躍状況等について説明が行われました。
その後、当地国際機関で活躍されているUNITARペロナ晶子氏、ILO一戸良江氏を講演者に迎えて、国際機関で勤務する上でのアドバイスや心構え、取り組むべきこと等について、ご自身の経験に基づきご教授いただきました。参加者からは、国際機関で活躍するためのスキルや行動に関して積極的に質問が寄せられ、充実した意見交換が行われました。
2025年3月15日「ICRC職員と歩く、ジュネーブ・赤十字の軌跡」開催報告
2025年3月15日(土曜日)、「ICRC職員と歩く、ジュネーブ・赤十字の軌跡」と題しまして、JSAG幹事で赤十字国際委員会(ICRC)職員の川﨑弥智都氏が案内人となり、国際赤十字・赤新月博物館のガイドツアーとジュネーブ旧市街の赤十字ゆかりの場所の散策を実施しました。
川﨑氏は2013年からICRCにご勤務され、世界各地の紛争地で人道支援活動に従事したのち、2023年6月にICRCジュネーブ本部に着任されました。職務の傍ら、国際赤十字・赤新月博物館の公式ボランティアガイドとしての研修を受け、国会議員なども含む日本からの多くの来訪者に日本語でガイドを行ってきたご経験があり、また赤十字国際会議の際に行われたジュネーブの旧市街における「赤十字思想」の提唱者のアンリ・デュナン氏や赤十字にゆかりのある史跡をめぐるツアーのガイド講習にも参加されました。
国際赤十字・赤新月博物館では、3つのテーマ(赤十字運動の歴史、家族離散統合プログラム、自然災害対応)に分かれた展示を全て回り、展示物に合わせて川﨑氏がこれまでのご自身の現場での経験談を交えながらガイドくださいました。
具体的には、赤十字・赤新月職員が現場での任務を遂行するために必要な制度が確立するまでの背景をはじめ、戦争で離れ離れになった離散家族統合支援、戦争捕虜の人道的待遇などをモニタリングする刑務所訪問、内密理に行われる紛争当事者との対話など、他にも様々な現場の様子をご紹介いただきました。
今回はJSAGメンバーの国際機関邦人職員とその配偶者やお子様、在ジュネーブの日本人大学生など約15名が参加し、ツアー中は川﨑氏も気軽に質問を受け付けてくださり、双方向のコミュニケーションが活発な非常に有意義な時間となりました。
博物館ツアー後は、希望者でジュネーブ旧市街の赤十字ゆかりの場所を散策しました。アンリ・デュナン氏の胸像や生家を始め、国際赤十字運動が始まるきっかけとなったデュナン氏が『ソルフェリーノの思い出』を執筆した場所、デュナン氏を含む赤十字国際委員会の前身である5人委員会が会合を持った建物や1864年に近代国際人道法の誕生につながる最初のジュネーブ条約が議論された場所などを紹介くださいました。
ジュネーブならではの体験をすることができ、あっという間の時間でした。
川﨑さん、ありがとうございました!
2025年3月7日「日本人留学生たちとの交流会」開催報告
2025年3月7日(金曜日)夕刻に、スイスに留学中の学生等と、ジュネーブの国際機関等に勤務しておられる方々との交流会が開催されました。40名近い学生等と、30人近い国際機関職員及び日本政府代表部の方々にご参加頂きました。学生の中には、わざわざベルンからおいで頂いた方や、たまたま日本から当地に研修に来られていたご一行もおられました。実り多い交流会になりました。どうもありがとうございました。