履歴書・カバーレターの書き方セミナーを開催しました

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JSAGは6月16日に国際機関でのポスト獲得に役立つスキル、履歴書・カバーレターの書き方についてセミナーを開催しました。

セミナーの講師を務めて下さいましたILO人事局採用担当官の伊藤美保子女史は、国連事務局を含む複数の国連機関で勤めた長年の経験を基に、採用側から見た効果的な履歴書やカバーレターの書き方、注意すべき点等について詳しく話してくださいました。参加者が事前に提出した実際の空席への応募書類と空席公告をレビューし、良い点・改めた方がよい点を具体的に個別にアドバイスして下さいました。また、人事部門と採用部局のマネージャーが応募書類を審査する視点やプロセスを踏まえた助言は大変参考になるものでした。いくつか紹介します。

1.募集されているポストの職務記述書で使われているaction verbをハイライトし、カバーレターや履歴書の言葉遣いを合わせる。

2.よりフォーマルな英語を使う。例えば “I’ve got master’s degree”より“I have obtained…”“about 100 participants”より“approximately…”の方がよい。

3.具体的な数値を入れてインパクトを与える。「会議を開催した」より「何カ国からの何人が参加した会議を開催した」の方が好印象を与える。

4.職歴欄には応募しているポストと関連するものを厳選する。

5.“Duties”“Achievements”の混同が多いので注意する。前者は何をしたかで、後者はその結果どういう成果を雇用主にもたらしたか、どういうインパクトがあったのか、である。例えば「会議を開催した」は前者で、「会議を開催した際、自分はどのようなことをし、その結果ガイドラインが採択された」は後者。

6.チームで達成した成果の場合、そのチームでの自分の役割を書き、どのように貢献したかが分かるようにする。

7.現職からの離職理由を記載する欄では、応募するポストへの自分の熱意等をアピールする。

8.カバーレターの提出を義務つけられていない場合でも作成し、提出する。志望動機、自分が応募資格(学歴・職歴・語学要件等)を満たしていること、応募するポストの空席公告に記載されているコンピテンシーについても重要なものを3つ程度言及する。応募するポストに関連の事柄に的を絞って書く。

9.採用部局長の名前・役職名がホームページ等に掲載されている場合は、カバーレターの宛先が“Dear Sir/Madame”とされているものよりも、採用部局長宛のものの方が読み手に好印象を与える(応募側からすると、きちんと事前にリサーチをした、というアピールにもなる)。

10.細部にも細心の注意を払う。例えば、上司の名前とタイトルを記入する欄に名前しか書かなければ、注意力を疑われる。

11.英語が得意でない場合、英語を母国語とする人に見てもらうのも手。有料のプロフェッショナルサービスもある。

12.採用側は応募書類で応募者のドラフティング能力も見ている。英語の正しさだけではなく、限られたスペースに重要な情報をうまく盛り込めるか、も見られているポイント。

13.採用マネージャーが締切日より前に応募書類を見ることもあるので、なるべく早く応募する。また、締め切り直前だと応募者が殺到しサーバーに負荷がかかり不具合を起すこともあるので、不測の事態を避けるようにする。

参加した10名の若手邦人職員からは、採用担当官からの実践的なアドバイスが役立った、人事部の方がCVやカバーレターの何を見ているかがよく分かった、等の声が聞かれました。

セミナー開催にご協力頂きました皆様、ありがとうございました。


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