難民の日:難民と防災

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 6月20日は世界難民の日(World Refugee Day)でした。 難民への世界的な関心を高めようと、 2000年の国連総会で制定されました。
緒方貞子さんが代表を努めていたことでも知られる国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は1951年に第二次世界大戦により住むところを失った人を支援するために設立されました。(UNHCRホームページより。http://www.unhcr.or.jp/html/index.html)
世界125カ国に約7,700名のスタッフがいます。UNHCRの最も重要な任務は、人種や宗教、政治的な理由などで自国に居ては迫害を受ける恐れがあるため他国に逃れてくる人々を、 『保護』することです。

 難民の日に合わせ、ジュネーブ本部で働く黒岩揺光さんに話を聞きました。黒岩さんは現在「環境エネルギーユニット」に所属しています。今年3月に仙台であった国連防災世界会議に出席し、難民キャンプが頻繁に洪水や地滑りなどの小規模災害に見舞われている現状を世界から集まった出席者に報告しました。


(今年3月の国連防災世界会議にて)

黒岩さんが今年1月に実施した調査によれば、世界の難民キャンプに暮らす約400万人のうち、10万人が洪水や地滑りなどで家を失ったということです。一度紛争などで祖国を追われ、再び難民キャンプでも家を追われるという二重災害です。難民キャンプの多くは、限られた面積に多くの人が密集していたりして、災害への脆弱性が高く、「地元政府との協力が欠かせない」と黒岩さんは訴えます。
また、「日本の防災のノウハウが難民キャンプでも役立つことがあると思う」と黒岩さん。これからの活動が楽しみですね。

黒岩さんは元新聞記者で、ケニアのダダーブ難民キャンプでも約3年、支援活動をしていました。詳しくはこちらをご覧ください。

外務省のページ  

 在ケニア大使館のページ

http://www.ke.emb-japan.go.jp/Ganbaru/ganbaru8.html

           (ケニアのダダーブ難民キャンプで)

(筆者: 松本彩香 IFRC(国際赤十字赤新月社連盟)グラントコーディネーター)

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